顧問弁護士のすゝめ その2

あおのです。
さて、中小企業の経営者の皆様、突然ですが、顧問弁護士をどうやって選びましたか?
経営者仲間や税理士さん・社労士さんの紹介、父親の代から付き合いがありそのまま、昔の同級生が弁護士になった、事件を依頼した後に顧問になった、飲みに行ったら出会った、などなど、色々なパターンがありますね。
では、そんな顧問弁護士の選び方、何が正解なのでしょうか。

あおのは断然、飲みに行ったら出会った、をお勧めします(笑)。
というのは半分本気で半分冗談です。
あおのの個人的な意見としては、顧問弁護士の選び方というのは顧問弁護士に何を求めるかによるのだろうと思います。
弁護士は専門的な知識と経験を以って会社の法的サポートをするのが仕事ですが、では知識と経験があればあるほど、その会社にとって価値ある顧問弁護士となるのでしょうか。
この理屈で行くと、その業界に詳しい弁護士、たとえばフランチャイズ展開による主業務を行っている会社はフランチャイズ契約に関する法律に特化した弁護士が、価値ある弁護士ということになります。
では、あおのは、IT・インターネットとか製品開発とか健康被害関係とかを重点的に取り扱ってますが、そんな分野にマッチする会社の方があおのを顧問弁護士にするのが最適か、と聞かれると、明確にノーと答えます。

顧問弁護士は、経営者や会社の従業員にとって、属人的な信頼関係をベースに選ぶべき、というのがあおのの強いお勧めです。

弁護士が関わるお仕事は、かなり他分野に渡ります。
たとえば、ある中小メーカーと継続的にお付き合いすると、製品の開発の際には著作権や特許権、他社への業務委託や下請契約、製造物責任の処理、材料などの購入、完成品の販売に関する契約、製作のための工場敷地などの確保や工具・機械のリース等が生じます。
一方、日頃からお付き合いしてると、未回収の売掛金の対応や担保を含む銀行借入の処理、労働問題、業務中の交通事故など、主たる業務以外のお仕事もあります。
経営者の方や従業員の方の個人的な家族や相続のトラブル、貸金、刑事事件などもお受けすることがあります。
これは、自社内の部署が専門化していない(総務という何でも屋が四苦八苦しながら頑張る)中小企業には特に顕著です。

このように、中小企業の顧問弁護士が対応するお仕事のほとんどが、会社のメイン分野における専門性を要求される種類とは異なる、いわば何でも屋的なサポートだと言えます。
そうすると、自社の専門分野に特化した弁護士を選ぶことのメリットってあまり大きくないのではないでしょうか。

むしろ、気軽に頼みやすいとか、経営者の方と価値観や考え方が合って付き合いやすいとか、従業員の方が困ったときに正直に話しやすいとか、そういう人柄的な相性の方が大事なのではないかと思うわけです。

そうすると最初の話に戻って、事件を依頼して付き合ってきた経験とか、一緒に飲んで語り合ったら気が合ったとかで選ぶのが、一番正解だと思います。
なお、特に二世経営者の方に多いお悩みとして、父親が頼んでいた先生に義理があるから変えられない、というのは、最もあおのの考え方からは遠いところにあります(正直、全くお勧めしません)。

皆さんの顧問弁護士選びの一考慮要素として、参考にしてみてください。

ちなみに、あおのに顧問弁護士のご依頼をいただいても、実はすぐにはお受けしていません。
上記の考え方から、お仕事のご依頼をいただいた方やご紹介・日頃のお付き合いのある方などを原則としています。

ただし、経営者の方のみでなく社員の方とも飲み仲間の会社さんとかは、事件をお受けしたことはなくともOKだったりします(笑)。
きっと先方も、弁護士としてのあおのではなく、朝まで迷いなく付き合う飲み仲間のあおのを期待してると思います・・・。
弁護士 青野博晃