カネボウ白斑被害 一斉提訴について

あおのです。
本日、株式会社カネボウ化粧品が発売した美白化粧品を使用した方々が、顔や首、手などに白斑等の被害を生じた事件につき、東京弁護団が裁判所に提訴しました
あおのも、この弁護団に名を連ね(事務局を兼ねる)、本日の提訴等に参加しています。
なお、全国各地の複数の裁判所でも、同趣旨の訴訟が提起されています。

この美白化粧品には、美白効果を促す成分として、カネボウが製造開発したロドデノールが配合されていました。
ロドデノールは、肌の色を作るメラニン細胞の活動を抑える性質を有するとされていたものの、実際にはメラニン細胞を死滅させるおそれがあり、製品を使い続けることで肌が白抜けしてしまうという危険のある成分である疑いがあります(カネボウ化粧品の研究所も論文を出しています)。
カネボウの発表でも、現在、被害者は全国で19000人を超えているとのことです。

化粧品の安全性に関する事件としては、近年、株式会社悠香が発売した「茶のしずく石鹸」により、被害者が小麦アレルギーに罹患するなど重大な被害が生じたことについて、訴訟が現在も継続しています
(あおのは、こちらの弁護団でも活動しています。)

そもそも論としては、化粧品は日常的に使用され、しかも医師の処方等もなく、使用量や仕方も使用者に委ねられている部分がかなりあります。
そうすると、医師の指示の下、病気などを治すために危険があっても使わないといけない薬とは違って、高い安全性が求められるはずです。
にもかかわらず、化粧品の研究開発段階での臨床試験などの安全管理は、十分な体制作りがなされていない会社も多くあると考えています。
また、危険性が発覚したのちにも、危機管理の不十分さから、早期の製品回収などがなされず、被害が拡大することがあります。
また、根本的な問題としては、厚生労働省の化粧品の許認可に際しても、化粧品の抱える危険性が見過ごされやすい制度となっているのではないかとも思うところです。

化粧品業界において、製品の安全管理や危機管理が徹底されるよう、監督官庁を含めた業界の改革がなされ、再発の防止に繋がっていくことを願っています。
弁護士 青野博晃